欧米では以前より無痛分娩が普及していましたが、日本でも2018年ころより無痛分娩で出産される方が増えてきております。当院でも2026年8月より無痛分娩を開始します。「無痛」というと,全く痛みを感じることなく赤ちゃんが生まれそうと考えがちですが,いきむことを可能にし、ご自身の力で出産していただくため,実際には陣痛時のお腹の張りや赤ちゃんが骨盤をおりてくる感覚は残すようにします。

無痛分娩を希望される方へ

2026年7月1日より、無痛分娩を希望される方の予約を受付いたします。

*経産婦の方 
*初産婦さんの開始は後日になります
*8月1日以降の出産予定日の方
*ご来院時に受付スタッフまでお声がけください

麻酔の方法について

当院では脊髄くも膜下麻酔の方法
で麻酔を行います

脊髄くも膜下麻酔の方法は重大な合併症の発症がより低い方法で、腰部から麻酔を行うことで,子宮や産道から伝わる痛みを脊髄で遮断するため出産時の痛みを効果的に和らげることができます。背骨の神経がある脊髄くも膜下腔に直接麻酔を注入する方法です。

①使用する薬物の量が少なくてすむ
②呼吸停止など重大な合併症の発症率が低い
③麻酔施行が比較的容易で短時間ですむ
などがこの麻酔法の長所です。お産が長時間にわたれば,分娩まで数回施行する必要があります。

当日までの流れ

妊娠25週までに必ず無痛分娩教室を受講してください。その後、28週ごろまでに予約をお願いします。37週以降は毎回、院長が妊婦健診を実施します。当院では、分娩誘発による「計画無痛分娩」を実施します。計画分娩予定日の前日から入院となります。

無痛分娩の対象となる方

・正期産の経産婦であること
・非妊娠時 BMI:28以下
・妊娠35週以内の体重増加が10㎏以内
・妊娠38週以降の胎位が頭位で、児の発育が正常であること
・過去の分娩に異常がなかったこと
・妊娠25週までに【無痛分娩教室】を受講していること
・当院の母親学級前期・後期の受講ができること

*上記、対象者であったとしても、妊娠の経過や医師の判断により無痛分娩を受けられないことがあります。

無痛分娩教室について

無痛分娩をご希望の方は、妊娠25週までに院長による「無痛分娩教室」の動画を必ずご視聴願います。視聴方法は、院内スタッフからご案内します。

無痛分娩に関してよくある質問

Q. 赤ちゃんに与える影響は?

A. 無痛分娩に使うお薬が⾚ちゃんに届く量はとてもわずかです。⾚ちゃんが眠ってしまったり・・というような悪い影響はありません。逆にお⺟さんが過剰なストレスから過換気になってしまうことを防いで、⾚ちゃんにしっかりと⾎液や酸素を送ってあげられることが期待されます。また、投与するお薬の量が少ないため、分娩直後に授乳をしてもらっても全く問題ありません。

Q. 無痛分娩にしたら全然痛みがないのですか?

A. 痛みの感じ⽅は、ひとりひとりでかなり違います。また同じ⼈でも、その時の体調や精神状態にも⼤きく左右されます。ですから⿇酔中には痛みの強さを0〜10の数値で表現していただいたり、⿇酔で感覚が鈍くなっている範囲を触って確かめたりしながら、⿇酔の量を調節していきます。これは、⿇酔が効きすぎてしまうとお腹に全然⼒が⼊らなくていいきめなくなってしまったり、おかあさんの⾎圧が下がってしまうことで、胎盤への⾎流量が減って⾚ちゃんががしんどくなってしまうことがあるので、それを避けるためです。

ですから痛みを全くゼロにすることを⽬指すのではなく、“お腹が張ったときにはちょっと痛いけど、張るのはしっかりわかるし⾜にもお腹にもしっかり⼒が⼊る”状態、を⽬標にお薬の量を調節していきます。

Q. 分娩中の過ごし方は?

A.

【お⾷事・飲み物に関して】

⿇酔を始めてからは、基本的にお⾷事はとれませんが、⽔分(お茶・スポーツドリンク・果⾁⼊りでないジュース・ブラックコーヒー(⽜乳⼊りは×)・コーラなど)、溶けやすい形状のアイスキャンディー(脂肪分がはいっていないもの)、飴・ガムなどは好きにとっていただけます。

【どれくらい動けるの?】

⿇酔開始後は、少し⾜に⼒が⼊りにくい感じになることがあるので、⽴ち歩くところんでしまう危険があります。このため基本的にはベッドの上で、⾃由に過ごしていただきます。また⿇酔中は下半⾝の感覚が鈍くなっているので、床ずれ防⽌の為、定期的に体の向きを変えてください。トイレは導尿と⾔って細いカテーテルの管を⼊れたり、スタッフ付き添いの上で歩いていっていただいたりします。導尿の際にも、⿇酔が効いておりますので痛くありません。

【機器の装着をお願いします】

胎児⼼拍陣痛モニター・⼼電図・⾎圧計・サチュレーションモニター(体の中の酸素の量を測る機械)を、⿇酔開始後から⾚ちゃんが⽣まれるまでつけていただきます。⾎圧は、⿇酔開始直後は何度も、その後は15分に1回測定いたします。